見返りを求めないこと
アメリカのアシュラムにいたとき、
瞑想の前に15分間の短いヨガストレッチを教えることになりました。
(もちろん、英語です!)
今なら、そんなに恐ろしくはないのですが
その頃は、人前で教えることはほとんどありませんでしたし
それに加えて、英語で…という2倍の努力が必要でした。
アメリカ人の友人に丁寧にコーチをしてもらい、その朝を迎えました。
終わったあとで、ホールで先生に会う時間があり
先生から何か褒めてもらえるのでは…というそんな期待を持ちながら
ダルシャンをしました。
ヨガではダルシャンと言って、一人ひとりが先生の前に進み出て
床に座って頭を下げるという修行があります。
先生に向かって頭を下げるのですが、そこには自分の内側にある神聖さを
敬うという意味があります。
私が先生の前に進み出ても、お辞儀をした頭を上げて先生を見ても
先生は何もおっしゃいませんでした。
何よりも、私の顔すら、見て下さいませんでした。
私は、悲しい気持ちで部屋に戻りました。
朝食を食べに、ダイニングに行くと アメリカ人の友人が
『今日、あなたは先生のために、何かをしたの?』と聞いてきました。
私は、ビックリして『どうして?』と聴くと、
彼女は、ダルシャンの間、私の真後ろに立っていたのだそうです。
『あなたが先生にお辞儀をしているときに、先生はあなたのことを
本当に優しい目で、まるで有難う…って言っているみたいに、見ていたから』
…そう言うのです。
『あぁ~! 心から捧げるということを忘れていたなぁ~
見返りを求める私の気持ちを、先生はそうではない…と教えて下さったんだ』
…そんな風に思って、心がシンとして静かになりました。
私は、そんな風に一つ一つ、本当に丁寧に先生から学びました。
沢山教えていただいたことを、最近になって、思い出すことが良くあります。
そして、今、思い出すと、その時の自分が本当に幼くてどうしようもなく
エゴの固まりだったことが、恥ずかしくなります。
それ以上に、今も何も成長していない自分に気付き、情けない気持ちになります。
自分に対して、丁寧に、自分と向かいあう事を始めるように、少しでも成長する為に
また明日から頑張ろう…って思います。
明日は、また新しい出発の日ですね!
また明日から頑張ろう!!!
目をつむっていても、歩けるくらい
何度も何度も過ごした場所です。
また、いつか行けるときがあるかしら…と
思います。
もう少し、夫のそばで修行を重ねて(笑) 次に行くときには、新しい自分になって
新鮮な気持ちでアシュラムに行きたいなぁ~と思います。
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