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お父さん

今日は、父が亡くなってからちょうど1年目です。

父のお墓に行って、お墓をお掃除して、お花をあげてきました。

いつになったら、こんな風に泣かずに父のお墓に来ることができるのか…
そう思いながら、一人でしばらく静かにしていました。

しばらく静かにしていたら、父からもらった愛情だけが残って
悲しみから少し離れたところに自分の心を置く事ができました。

父の思い出を書こうと思います。

私は父に怒られたことがない…と母や妹に話していますが、
実は、父に怒られたことが1度だけあります。

怒られたということでは無いかもしれませんが、
いつも私の話を『そうか!そうか!』と聞いてくれる父が
たった1度、本当に真剣に『それは違う!』と言ったのです。

友人が、赤ちゃんを産むときに、おへそが首にまわって
生まれてこなかったことがありました。

私の父も、その彼女のことを良く知っていて
赤ちゃんが生まれてくるのを、喜んでいました。

私が、父に赤ちゃんが亡くなったことを伝えて、
こんなことを聞いたんだ…と続けて話したときのことです。

その話というのは、
瞑想の先生のお弟子さんが、
『その赤ちゃんは、もう既に悟りを持って生まれてきたから
お腹の中で1年間の命だけで、この世に生きる必要がなかった』
…と言われたというのです。

父にそのことを伝えると、父は本当に悲しそうな顔をして
『お前の考え方は違う! 普通に生まれてくるのが良かったんだ。
別に悟りなんかしなくても、元気に生まれてくるほうが
ずっと良かったんだよ』…と言いました。

小児科医の父の心の中には
子供を救えなかった悲しみがあったのかもしれません。

私は、そのことをずう~っと忘れずにいました。

私はまだ若くて、本当の意味の悲しみを感じることができなかった。

今なら、父とそのことを話すことができるのに…と思います。
そのときの自分の傲慢さを父に詫びることができるのに…と思います。

天国で、父に会ったときに、私は以前よりも思いやりのある
優しい人になった…と父の前でニコニコできるでしょうか。

父から、大きい宿題をもらったような気がしています。

今日の1枚。

080226_2 大学時代の友人のナターシャが
父の命日にお花を届けてくれました。

白い薔薇が沢山入って
白いスイトピーの香りもします。

優しい花束です。

父の写真と一緒に写しました。

これが、私の父です。

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