英語を使って生活すること
ヨガの道場にいたときは、英語で生活していました。
一人ひとりに仕事が与えられ、瞑想やハタヨガの時間以外は
その仕事をしながら瞑想の体験を深めていくものでした。
私は、たいてい2つの仕事を与えられていて
ひとつは英語の通訳と翻訳・もうひとつはカフェテリアで働く事でした。
カフェテリアは、様々な国の人がいて、肉体労働が主なのですが
食べ物を扱うのでその準備や片付けなど、大声で叫びあうような場所でした。
瞑想の道場なのに…です。(笑)
私たち(英語が母国語ではない人たち)は、
思いをこめて、ひそかにBattle field (戦場)と呼んでいました。
冷静なときには、適切な言葉がでてくるのですが、
忙しくなって自分の中心からはずれると、簡単な言葉でさえ言えなくなる事が
良くありました。
それは、本当にひどい体験で、コンプレックスの塊のようになりました。
そんなときに、アメリカ人のスーパーバイザーの女性は
いつも丁寧にゆっくりと話してくれました。
彼女は、私が謝るといつもこんな風に言ってくれました。
『私は英語しか話せないのよ。あなたは素晴らしい!』って。
そのときに、ハッとしました。
言葉は、相手と分かり合うためのひとつの道具だということ。
その道具を使うのは【人/私】だということ。
もちろん、上手に使いこなすには練習が必要だけれど
どんな風に扱うかに、その人らしさが出てくるから、
今の自分が話す英語で良いんだなあ…と思いました。
ある日、瞑想の先生がカフェテリアにいらっしゃって、
私とフランス人の間を通られました。
そして、こんなことをおっしゃいました。
"Are you still in the battle field?"
【あなたたちは、まだ戦場にいるの?】
私と友人は、何だか嬉しくなって "No !" と答えました。
すると、瞑想の先生はニッコリして部屋を出ていかれました。
先生は、battle fieldが、私の心の中にあることをご存知だったのだなぁ~…
モンスーンの頃、ちょうど今日のような雨の日…
20年位前のインドでのお話です。
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