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瀬戸内寂聴さんにお会いして思ったこと

9/15に、京都にある寂庵で【瀬戸内寂聴さん】にお会いしました。

寂庵の小さいホールにギッシリと座って、ギュウギュウになって、
小さい身体の寂聴さんから豪快な話を聞きました。

私は前から3番目の列に座ったのですが、
話の間中、寂聴さんのキラキラした目に魅了されました。
繰り返して会いにいらっしゃる方がいるのでしょうけれど、
私は、たぶん、もうお目にかかることはないと思います。
一度だけで十分な出会いでした。こんな出会いは初めてでした。

寂聴さんは、いつも戦いの中にいるようです。
カソリックの修道女の持つ静かな大気ではなくて、
常に厳しい修行の中で、自分を極めてきた強い大気。
人を緊張させるような荒々しい大気。
良いことと悪いことがはっきりとしていて、
人がどう思おうと自分の価値を信じて生きていらっしゃった方。
91歳になられた今でも、イキイキと生きて、か
らだ中から喜びを発散していらっしゃる…そんな風に思いました。

前日は原稿を書いていて、ほとんど寝ていないと言いながら、
それでも「朝8時に出来上がったのよ。
勿論皆さんには分かってもらえないと思うけど、
分かってもらえないくらいうれしいの。
今日は傑作が書けた…って思うの。
明日になったら、そう思えなくなるけど…」と、
子どものようなはずんだ声でキラキラした目でお話をなさいました。

最後に、何か質問を?…と聞かれて、最初の方が質問された後で、
私も二番目に勢いよく「はい!」と手をあげました。
たくさんの方が手を挙げたのですが、寂聴さんは私を指してくださいました。

私の質問は
「どうしたら、生涯現役で仕事をすることができますか?」ということでした。
すると寂聴さんは、とても怖い顔をして「あなたは何をしているの?」と、
私に聞きました。

私はその瞬間に(仕事の内容を答えればよかったのに)何も言えなくなって、
黙って寂聴さんの顔をじっと見ていました。
寂聴さんも、心の底を見通すような怖い顔をして、私をじっと見ていました。

私は、ようやく「笑顔になることなら、なんでも…」と小さい声で言いました。
自分が小さい子どもになったような気持ちがしました。
すると、寂聴さんはニコッとして「そうね…一日1回笑いましょう。
幸せは笑顔が好き。笑顔でいましょう。
それが人生で一番大事!」とおっしゃいました。
ずいぶん長いこといろいろな話をしてくださったのに、
私はその内容をちゃんと覚えられなくて、
でも、寂聴さんの声から力を頂きました。

「そうそう…頑張りなさい。それはとても良いこと…」という声が
内側で響いていました。
 

寂聴さんと向かい合って、
寂聴さんと無言で見つめあった体験は一生忘れないと思います。
「あなたは何をしているの?」という声は、私のからだに染みついてしまって、
帰りの道すがら何度も何度も繰り返し聞こえてきました。

寂聴さんのエネルギーは強くて
「警策」

で背中を叩かれたように
背中にエネルギーを注入されました。

一生熟考するためのギフトを頂きました。
これから、寂聴さんに頂いた強さを私の強さに育てていこうと思います。

これから、あたらしく人生を組み替えていこうと思います。

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